わっちコレクション9 – 「ラストバレット」

2011-11-02   treby   わっちコレクション  , このエントリーをはてなブックマークに追加

2009年4月にフリュー株式会社より発売されたニンテンドーDS用ソフトです。

『狼と香辛料』関連グッズというくくりからは厳密には外れますが、原画の文倉十先生つながりということで紹介させていただきます。当時の『狼と香辛料』の差し込みチラシでも告知されていたので、ご存じの方も多いんじゃないかと。実際に自分もそれで知りましたし。

フリュー株式会社。2009年4月発売。
Amazon.co.jp:ラストバレット

店舗用販促ポスターと早期購入特典のクリアポスターは次の通りです。特典はともかく、なんで私は販促用ポスターなんか持っているのでしょうか。

ラストバレットの商品紹介ポスター 早期購入特典は響花梨(主人公)のクリアポスター。

ゲームの感想は、……お察しください。
お察しされない方のために私がプレイ当時に長々と書いた感想文を載せてみます。これは当時mixiの日記に書こうとして、そのあまりの辛辣さについぞ公開しなかったものですので、……まあ、お察しください。

以下、全て私のmixi日記(2009年6月16日付)より転載です。我ながら好き勝手なこと書いています。

2009年6月16日 ラストバレット

文倉さん原画ということでマークして一応GW ごろには手に入れていたけど何だかんだで積んでたゲーム。電車の移動時間+αでやってみたよ。

プレイ感はいろいろと惜しいかな、というところ。いつだったか狼原作に挟み込まれていたしおりっぽいので知ったこの作品だけど、厳しい評価するなら原画(+声優)ゲーム。

感じた部分をストーリー、絵、声優、システム、その他に分けて書いていきますね。

ストーリー

ターゲットが自分のような客層だと仮定するならあまりに稚拙すぎる気がする。主人公が急にスナイパーに抜擢されて、絶対に人体を撃たないという信念のもとに話が進んでいく。個人的にはぬるいけど設定としてありだと思うし、どう上手く運んでくれるのかな、と期待していたのだけど。結局その必然性が分からないまま話が終わって。

敵側も敵側で簡単に仲間を殺すくせにその近くにいる主人公サイドの人間は殺さなかったり。

見ている側もそのご都合主義になれちゃってストーリーに入り込めないんじゃないかなぁ。その、まるで茶番劇をやっているかのような展開がシリアスな空気をどこか緊張感に欠ける仕上がりにしちゃっている気がする。

そして何より致命的だったのは中盤あたりで結末を悟ってしまえたこと。明らかに不自然な運びがあるのね。もう少し上手く立ち回らせたんじゃないのかなぁ……。あと主人公の心理描写が荒かったのも残念。あれじゃただの情緒不安定な女の子だよ……。

「あたし、絶対に誰も傷つけない!」に重みが生まれていないのが非常に残念。

自分が文倉絵目的に入手した層なのでいっぱい見られてお腹いっぱい。

おじいちゃんがおじいちゃんぽくない、とかお父さんがおっきすぎるよーとか細かいのがあるのはあるんだけど、個人的には量、質ともに満足してます。好きな絵師さんだし、補正かかっているのは否めませんが。

確かデモ映像か何かで様々なコスチュームで狙撃!的なキャッチがあったんだけどこれに関しては確かにありすぎるくらいあった。ただ、狙撃ごとにユーザが任意にコス選べるという訳じゃなくて、ストーリーの流れ的にそのコスになっちゃうという運び。そりゃそうだよね;

すごいのはコス毎に専用カットインがあったこと。気合入っているなぁと素直に感心しました。これはきっと絵を見せるためのゲームだね。スタッフロールも文倉さんの名前から始まるし。コスの数が多い(立ち絵差分が多い)反面、一枚絵は控えめな印象だったけれども。

声優さん関連

ほっちゃんはプロでした。だからこそ他の人のひどさが……。おにゃのこは特に感じなかったんだけど、男がひどすぎた。メインの大貴君と先生、演技がw大切な場面がwこれに関してはPC ゲームとかでもよくある現象だから黙殺すべきなのかな。ボイスが入っているだけ評価されるべき。(その分他が薄いという批判もあるみたいですが)

ほっちゃんボイスが頻繁に櫛枝さんの声に被ったのは内緒。ミーハーだよな、オレ。

システム

思いのほかしっかりしていてビックリした部分。ミッション数は十分量確保されてたし、初めの方のミッションはチュートリアルも兼ねていて作り手の心遣いを感じた。天候による視界の悪化とかエイムの時に狙いがぶれるのとかも表現されてた。ブレは実際には息を止めてそのブレを一時的になくすんだけど、これは集中モードという形で実装されてた。個々のミッションはあとで簡単にリプレイできるようになってるし、それでミッションの評価を更新できるのも良い。

それにしてもあのヘリの狙撃は難しすぎじゃないですか。当たり判定どこよ。

その他

追っ手をまくミッションのはずなのに敵の側面からの狙撃だったり、アクションパートで敵みんな武器丸出しだったり、(強襲部隊がサブマシンガンで突入しているシチュなら分かるが、普通のおっちゃんがハンドガン持って歩くなよ……)敵がSR でこっちを狙っているのになかなか撃ってこなかったり、いっそLM 使えよ!とか言いたくなったり。上のはまあ、ゲームとして仕方ないという捕らえ方できるんだけど、ノベルパートの背景が明るい感じなのに、その後のミッションで嵐の設定とか意味不明♪

憶測だけど、多分このゲーム絵に文倉さんを使うというところから企画が立ち上がったんじゃないかな。初見で思ったことだけど『ラストバレット』と『ANGEL BULLET』って似てるし。

だから絵に関しては相当に気合が入っている。でも、絵って依頼する前に描いて欲しいものを洗っておかないといけない。しかも依頼してからすぐに「はい出来ました」って上がるものでもないからある程度の余裕を持たせなければならない。

さらに普通はゲームで魅せたいストーリーがあって、それに絵をつけるんだけど、今回は逆で絵師さんに絵を描いて欲しいからゲームを作る、となるとストーリーが必要だ、という流れだったんじゃないかと。

で、最初にラフスケッチぽい公式絵があがってきたとき、まだ具体的に内容が決まってなかったんじゃないかな。(逆にこの絵に描かれていることはその時点で決定してたとも取れる)

でも、納期は決まっているしフリーの文倉さんに負担はかけられない。この時点でストーリーの人がボトルネックになってたから、必要な絵を全部取り急ぎ洗ってもらったとか。それでストーリーが少し雑になってしまったとか。

こういうゲームで完成度上げるのって難しいのかなぁ。