ニコつく2 一日目を終えて

2012-04-29   treby   レポート   このエントリーをはてなブックマークに追加

反省たいむ。

スペースの様子

イベント性質の違い

以前よりニコつく2に出すことは決めていても、そもそもニコつく2、さらにはニコニコ超会議というイベントを把握できていなかった。「ニコニコ超会議がどういうイベントなのかいまいちつかめない」というのは私の周囲においても良く聞かれる声なので、つかみどころがないこと自体は割と共通認識だったのかもしれない。

私としてはコミケ時と同じように本を用意していった。が、いざ始まってみると即売会というよりは技術部系展示会の(NT京都的な)印象を受けた。すなわち、物品の頒布というよりはむしろ作品を展示するための場所という意味合いが強いように感じられた。

面白そうだから本を出してみよう!という計画自体は1月頃からあったが、むしろ作る必要はなかったのかもしれない。即売会の固定観念にとらわれていた部分は大きい。

出展場所の特性

前方にニコつくブース内のステージが、右方に左方にまた別のステージがあるらしく、それなりの騒がしさを感じられるポジションであった。演奏してみた系でBGMとなってくれている時は良いが、そうでない多くの場合は会話の妨げとなってしまっていた。カオスという意味ではニコニコらしいw

そのこと自体は仕方ないとして、耳が使えない以上、第一印象で引きの強い作品が必要だった。それを準備できていないあたり、精進がたりない。

来場者層の違い

コミケではもっぱらエンジニア向けに配置されるが、ニコニコ超会議の一ブースとして設けられているためにコミケ時よりも来場者様の関心の幅が広いように感じられた。

今回、イラストをニコつく合わせで描いていただいている(ありがとうございます)ため、主に(恐らくニコニコ動画やボカロ好きの)小中学生の反応が著しく良い。なんだなんだと、高い確率で立ち止まってくれる。でも割とガチ気味の中身を見て残念そうに通り過ぎていく……なんかごめんなさい。

小中学生の方は展示に対する反応が素直で、そこから作品の面白さ観点での素質がもろに分かる。今回は小難しい内容だったが、いつか必ずリベンジして、「やっべおもしれぇ」て言わせてやんからなw(←結構悔しい)

FeliCaとNFCの違い

FeliCaはカードのアプリケーション仕様まで含めた技術方式。NFCはFeliCa含む非接触ICカードから通信部分だけ切り出した規格。FeliCaカードの仕様はJIS(国内規格)にはなっているが、ISO(国際標準)にはなっていない。FeliCaの通信レイヤはNFCを策定する元となった(TypeAのフィリップスとソニーがNFCを仕掛けたのだから当然ちゃ当然だが)。つまり、FeliCaの通信レイヤはNFC、すなわちISO(国際標準)である。

ではNFCでは具体的なアプリケーション部分は規定しないのか。一応NFC Forum Tagと呼ばれる(NFC Forum Type1 TagからNFC Forum Type4 Tagまである)規範はある。これはNFCの規格ができた翌年に設立されたNFC Forumが協議している。

厳密にはNFCタグと言えば、このNFC Forum Tagのことを指すだろう(狭義のNFCタグ)。しかし、「NFC」が「NFC Forum」でなく純粋な通信レイヤのことを指すならば、FeliCa(Suicaなど)もNFCタグといえる気もする(広義のNFCタグ)。実際、FeliCaシリーズもNFC機能搭載端末で反応する(もっとも、IDm くらいしか読めないが)。

なお、モバイルにおいてはFeliCa端末(モバイルFeliCaチップ搭載端末)とNFC端末(PN544というチップが載っているらしい)は別物と言ってよいと思う。現状のモバイルFeliCaチップがあくまでFeliCaというカード仕様(とモバイルFeliCa間の通信)のために作られているのに対して、NFC端末はNFCの規格とNFC Forum Tagに対応させるために作られている。そもそもの目的が違うのだ。

アプリ開発においても、NFCが割と何でも(モバイルFeliCaに対してPushしたりとか)できるのに対して、モバイルFeliCaチップ端末は制約が多い。具体的にはリーダ/ライタとして使うのは個人ではできない(申請がいったはず)、などが挙げられるが、これは日本において昔からある電子マネーを悪さに使われないようにするための施策であるともいえる。最近NFCのあおりを受けてか、かつて企業にしか開示していなかった情報をウェブで公開しているっぽい(FALP、Pushあたり)。

そんな事情があるから現状では個人開発者はNFC搭載端末を使って開発した方がいろいろ遊べると思う。

以上、私の認識、見解。