「絵師100人展 02」に行ってきました
絵師100人展 02は、2012年4月30日~5月6日の期間中、秋葉原UDXで行われている原画展示会です。その名の通り100名の絵師さん(アニメ、ゲーム、ライトノベルの原画家さん、イラストレーターさん)のテーマ(今回は「四季」)に沿った作品が展示されています。私の好きな文倉十先生も参加されているということで会場まで足を運ぶに至りました。
私としては1回目に開催された時は機会がなくて行けなかったので、2回目にして念願のリベンジといった体でした。
ぐるっと回ってみましたが正直なところ、全体的に「まあ、こんなものなのかな」というのが感想です。
もちろん中には実物を見られて良かった!と思った(衝撃を受けた)作品もありましたが、殆どの作品は少なくとも私にはPCの画面を通じて見る「それ」との違いが分かりませんでした。違いがない(分からない)なら、別に現地に行く必要がないじゃん、と。
あとは全体的に、「仕事として」描かれている色が強く感じられました。個人的には、ここに行くくらいなら即売会で絵師さんの有志で描かれている合同本買って読んだ方がよほど楽しいと思いました。絵師さんが気張られていないし、何より気持ちが伝わってくる(気がする)から。
もちろん、私自身がそもそも絵画展の対象外という考え方もあります。秋葉原といえど、会場はUDX。バリバリのビジネス街側です。外務省、経済産業省、観光庁が後援ということもあり、メインターゲットは外国人観光客でしょう。
参加されている絵師さんの知名度が高いのと会場が秋葉原ということもあり、私のような者が流れてくるのも仕方のないことです(また、動員数を増やすには大切なことです)が、基本は日本の文化を世界に発信することが目的のように見えます。
上では批判しまくってしまいましたが、こうやって有名・人気絵師さんを集めて企画を行うこと自体は決して無意味でないと思います。その点では是非03以降も続けていって欲しいなぁ、と勝手に思ってみたりします。
ちなみに会場内は撮影禁止ですが、展示作品すべてが載っているカタログを会場内の売店で買うことができます。値段は2,500円とそこまで高くはないので、これを入手するために行ってみるのもありなのかな、という気はします。
現地で見たときは展示作品から安っぽさを受けたのにも関わらず、今あらためてこちらのカタログを見直してみるとどの作家さんも気合を入れて描かれているのが分かります。この差は一体なんなんだろう。私の心境の変化なのか、純粋に作品がカタログへのプリント用に最適化されているのか。
……と、私自身がこんな感じなので、決してこの企画、作品の質が悪いとかそういうわけではありません。興味のある方は一度行かれてみてはいかがでしょうか。
あ、文倉先生の作品は明暗と粒子の表現が秀逸でしたよ!