『暗号のおはなし』:第7章まとめ
最後です。
Amazon.co.jp:暗号のおはなし―情報セキュリティの基盤 (おはなし科学・技術シリーズ)
本記事では第7章の要約を載せる。なお、記事中の図はすべて本書より引用した。
ヒューマンクリプトとは
ヒューマンクリプト …… 狭義には、人とコンピュータやネットワークの関わりの部分における暗号技術、広義には、このような部分における情報セキュリティ技術全般をいい、人とコンピュータシステムをセキュリティの面から総合的に最適化するための技術をいう。ヒューマンクリプトのもっとも重要な目的は、人に安心を与えることである。
視覚復号型暗号
人の目には識別できないパターンが表示されている紙に、同様なパターンが描いてあるスライドを重ねると、人に識別できる文字や画像が現れるというもの。
原理は単純で、一つの画素を四分割し、この四つ(副画素)のうち二つは黒、他の二つを白とする。したがって、四つの副画素のなすパターンは4から2をとる組み合わせである6通りある。スライドの各画素は、この6通りからランダムに選んで作る。一方、紙側はスライドを重ねたとき黒にしたい画素はスライドと反転したパターンに、白にしたい画素はスライドと同様のパターンにしてやればよい。
個人認証
優秀な個人認証の条件
- そのシステムに必要なセキュリティレベルを達成できる
- ユーザが安心して利用できる
- コスト面も含め、社会に受け入れられる
- 事前、事後を含み人に過重な負担をかけない
- どこでも、いつでも利用できるなど高い利便性をもつ
- 個人がシステムを認証する機能を持つ